「骨を強くするために牛乳を飲みなさい!」
僕が成長期の中学生だったころに
よく両親が言っていたセリフです(笑)
このセリフは男女問わずよく言われているのではないでしょうか?
小学校の給食では必ずといっていいほど出てきますし
もしかしたら中学校くらいまで出てたかもしれません。
(僕の中学校では出てませんでしたが)
普通に飲めますがあまり牛乳が好きではない僕は
成長期のころに骨にいいから飲めと言われることに
あまり納得していませんでした^^;
成長期の段階であまり牛乳を飲まなかった僕ですが
すくすくと無事に成長し今でも骨に異常はないですし
骨が折れたりしやすいということもありません(笑)
そこから栄養について調べた時に興味深いことがありました。
牛乳からカルシウムを摂ろうとするのは間違いだ
そういう記載を見たんです。
その時は
「牛乳をそんなに飲まなくてもいいんだ!」
とうれしくなった気持ちで終わっていました^^;
しかし今こうやって改めて野菜のサイトを運営していて
これは改めて調べてお伝えしたほうがいいなと思い
今回こういう記事にしようと思ったわけです。
それでは今回はカルシウムをテーマに述べていきたいと思います。
この記事の目次
そもそもなんで牛乳がこんなに飲まれているのか
戦後間もない昭和22年
アメリカの政策で保健所から栄養指導が認可されて
小中学校などの給食に牛乳が導入されました。
その当時から
「牛乳にはたくさんカルシウムが入っていて
カルシウムを摂ると骨が丈夫になって大きく育ちます。
だから残さないでたくさん飲みましょう!」
という教育が行われてきました。
しかも飲むだけでいいという簡単さがあって
それも当たり前になった原因だと思います。
昭和22年というともう70年近く前のことですから
相当長い事この教育が続いていると言うことになりますね。
そりゃあみんな牛乳は骨にいいと口をそろえて言うわけだ^^;
しかし最近の研究では・・・
約70年前から当たり前のように
「牛乳からカルシウムを摂ろう!」
といわれていたわけです。
それに加えて昭和27年に野菜と牛乳の吸収率の比較をして
野菜のカルシウムの吸収率が悪く
牛乳の吸収率がいいという研究結果がありました。
その研究結果が長い事信じられてきたわけです。
ですが最近言われていることで
「カルシウムを牛乳から摂るのは良くない」
「野菜のカルシウムの吸収率が低いわけでない」
ということが言われています。
なんでそういわれているのかというと2つほど理由があります。
1.牛乳をたくさん摂る国で骨粗しょう症が多い
これはかなり驚きの結果だと思います。
普通牛乳を飲んで骨粗しょう症になるのを防ぎましょう
という話を聞くのではないかと思います。
しかし世界で最も牛乳消費量の多いノルウェーでは
骨粗しょう症の発症率は日本の約5倍です。
また乳製品と動物性たんぱく質の摂取量が多いアメリカでは
世界でも有数の骨盤骨折の率が高い国になっています・・・
(それだけ骨がもろいということですね^^;)
これはどういうことかというと
牛乳にはリンがたくさん含まれています。
リンが骨のカルシウムを溶かしてしまい
リンはカルシウムと結びついてリン酸カルシウムとなります。
そうして体内にあったカルシウムが
どんどん体外に排出されていくというわけです・・・・
だから牛乳を飲めば飲むほど体内のカルシウムが減少し
ノルウェーのように骨粗しょう症の率が高まるわけですね^^;
2.吸収率の高さに差がほとんどないことが発覚した
先程昭和27年の研究の話をしました。
しかし改めてカルシウムの吸収率の研究をしたところ
こんなデータが出たようです。
出典:http://homepage2.nifty.com/smark/CaMFVegi.htm
青いデータが昭和27年の研究結果に基づくデータで
赤いデータが1998年のデータになっています。
このデータを見ると
それでも牛乳の吸収率がいいように見えますが
注目するべきは上限値です。
牛乳の上限値と野菜の上限値にほとんど差がありません。
これは野菜によってカルシウムの吸収率が変わってくることに由来しますが
摂る野菜によっては牛乳に遜色ないことがわかります。
またシュウ酸が多く含まれる野菜は吸収率が悪く
シュウ酸が少ない野菜は吸収率が高いようです。
どんな野菜があるのかはのちのち話します!
3.そもそもの日本人の民族的要素
まず僕たち日本人は過去どういう食べ物を食べてきたのでしょうか?
乳製品や肉類を多く食べていませんよね?
むしろ野菜・穀物・豆類・海藻・きのこといったものから
必要な栄養素を摂取していたことがわかります。
それでも昔の日本人は骨が頑丈な民族であったと言われています。
それにそうした食生活のおかげで民族的に
カルシウムの摂取量が少なくても
野菜などから効率的に摂れるように
吸収率が高くできています。
また西洋人は肉を多く食べてきたわけですが
肉食はリンの摂取量が増えてしまうため
その分カルシウムが出ていきます。
そのためにカルシウムを補わないといけないため
必然的に乳製品を摂ってきた過去があるわけです。
つまり野菜のカルシウム吸収率が低く
牛乳のカルシウム吸収率が高いから牛乳がいい
というのは日本人向けではないということが言えます^^;
どんな野菜からカルシウムを摂るべきか
牛乳で摂らないならどんな野菜からカルシウムを摂ればいいのでしょう?
先程シュウ酸が含まれているものは吸収率が悪く
そうでないものは吸収率が高いという話をしました。
そのため一見カルシウム含有量が高い野菜でも
シュウ酸の多さによってもったいないことになるわけです^^;
それでカルシウムも多いがシュウ酸の多い野菜ですが
主にアカザ科の野菜に多く含まれています。
アカザ科というと
・ほうれん草
・オカヒジキ
があります。
また野菜の王様でもある
モロヘイヤ
もカルシウムが豊富なのにシュウ酸も多いです^^;
と言うことでシュウ酸が少なくて
カルシウム含有量が多い野菜はどんなものがあるでしょうか?
1.小松菜
100g中に150mg含まれています。
あまりカルシウムがありそうに見えない野菜ですが
実はかなりの含有量を誇っています^^
しかもシュウ酸の含有量も低いという
まさにカルシウム摂取の救世主!
小松菜の1房で約50gあるので2房で100gになるのも魅力的です!
2.大根の葉
普段あまり調理しないかもしれませんが
大根の葉っぱの部分も立派な食材です!
しかもカルシウムの含有量は100g中220mgなので
実はかなりの含有量を誇る野菜です^^
1本の大根からとれる葉がおよそ100gなので
葉つきの大根があればチャンスですね!
3.切り干し大根
干し野菜の記事でも言っているのですが
野菜は干すと栄養価が高まります!
そんな中で切り干し大根は100g中に540mg
という凄まじい含有量を誇ります。
ただし切り干し大根100gは戻すと大変な量です^^;
およそ1人分が10gほどといわれていますので
おかずに一品加えてカルシウム摂取に役立てましょう!
最後に
いままで当たり前だと思っていた
牛乳は骨にいいという話ですが
悪い側面があると言うことに驚かれたかもしれません。
時代の流れとともにいいもの悪いものは変わっていきます。
それに加えて常に常識というものは疑わないといけませんね^^;
もちろん摂取の手軽さという点では
牛乳に軍配が上がるのでしょう。
それに別に全く飲まないほうがいい
と言っているわけではありません。
カルシウムを牛乳で摂りましょう!
という一般常識に関して突っ込んでいるわけです^^;
ですが日本人の体質的に
牛乳以外で摂るほうが合っていますので
牛乳から摂らなければいけない
という一般常識はなくてもいいと思います^^;
牛乳嫌いの方やアレルギーの方でも
これでカルシウムの摂取に関して
心配しなくて大丈夫だと思います^^
積極的に野菜を摂ることで
骨を強くしていきましょうね!
PS
「野菜でカルシウムを取ろうにも
うちの子野菜嫌いなのよね・・・」
という方はこちらの記事が役に立つかもしれません↓
この記事へのコメントはありません。