2016年の4月26日にタレントの前田健さんが亡くなり
世間で大きなニュースとなりました。
まだ44歳という若さでの突然死だったこともあって
各界から驚きの声が上がっていたのが印象的です。
去年のことですが大学時代のサークルの2つ上の先輩が
突然死してしまったこともあって
こういった年齢的に若い方が亡くなったニュースを見るたびに
明日は我が身に降りかかってもおかしくないと思っています。
そして前田健さんが亡くなった理由が
虚血性心不全
とのことでした。
個人的にあまり聞きなれない名前だったため
虚血性心不全について調べてみると
野菜が助けになるかもしれないということがわかりました。
逆に野菜を普段あまり摂っていないという場合
リスクも高まるということも同時にわかったのです・・・
なので今回は虚血性心不全をテーマに
記事を書いていきたいと思います。
虚血性心不全とは?
そもそも虚血性心不全とはどういうものなんでしょう?
心臓は1日に約10万回、収縮と拡張を繰り返して
全身に血液を送り出すポンプの役割があります。
心臓の周りを通る血管を冠動脈といい、
収縮・拡張する心臓の筋肉に、
酸素や栄養を含む血液を送り込んでいます。
この冠動脈が動脈硬化などの原因で狭くなったり、
閉じてしまったりして心臓の筋肉に血液が行かなくなります。
(これを心筋虚血といいます)
この心筋虚血により心筋の収縮力が弱まってしまうと
心不全状態になってしまいこの状態のことを
虚血性心不全
と言います。
なお「虚血性心疾患」という名前もありますが
これは心筋梗塞や狭心症、虚血性心不全も含めた
心筋虚血による心疾患のことを言います。
何が原因で起こるの?
虚血性心不全は先ほども言ったように
虚血性心疾患の仲間に分類されます。
そのため虚血性心疾患を引き起こす原因を述べようと思います。
虚血性心疾患を引き起こす要因として11個あります。
1.加齢(老化)
これは避けようのない原因ですね^^;
男性であれば45歳以上、女性であれば55歳以上といわれています。
加齢とともに心臓の機能が低下してきて
心臓の壁が厚くなる「心肥大」や
広がりにくくなる「拡張障害」が起きやすくなります。
2.冠動脈疾患の家族歴
この冠動脈疾患の家族歴というのは
55歳未満で心疾患の診断を受けた父・兄弟(男性)、
もしくは65歳未満で心疾患の診断を受けた母または姉妹(女性)がいる
ということが基準になっています。
3.喫煙
出典:http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/283.html
たばこを吸う人は男女ともに虚血性心疾患になっている
ということが上のグラフからわかると思います。
ただ女性のグラフの「禁煙した」の項目が
異常に突出しているのはなぜなんだろう・・・・
引用元のサイトを見てもその点について触れていないので
おそらく取ったデータの人数のデータが少なくて
異常なところが目立っているのかなという予想をしてます^^;
比較するときは「吸わない」と「吸っている」の2項目を
比較対象とした方がいいような感じは受けますが
明らかにタバコが悪影響と言うことは伝わると思います。
4.高血圧
高血圧の基準として
・収縮期血圧140mmHg以上
・拡張期血圧90mmHg以上
という基準があります。
いわゆる血圧計で測った時の上が140以上、
下が90以上だと高血圧と認定されます。
高血圧にいいイメージがある人は少ないと思います。
事実、高血圧は心臓病と表裏一体といっても過言ではありません。
高血圧ということはそれだけ心臓に負担をかけているので
心肥大を起こしてしまったり冠動脈の動脈硬化にもつながります・・・
高血圧だったので今思うと相当危ないことしてたなと思います^^;
5.肥満
ここでの肥満の基準としては
BMI25以上かつウエスト周囲径が男性85cm、女性90cm以上
という基準になっています。
BMIは(体重÷身長の2乗)という式で表せます。
(身長はmで表してくださいね!例:170cm→1.7m)
6.耐糖能異常
少し難しい言い方をしていますが
いわゆる糖尿病の予備軍と糖尿病の人のことです。
血糖値を測った時に
・空腹時110以上で126未満、食後2時間後で140以上200未満
・空腹時で126以上、食後2時間以上で200以上
という基準があって上の方を境界型(予備軍)
下の方を糖尿病という結果になります。
(ちなみに血糖値を下げる野菜について書いた記事があるので
お時間あるときに見ていただくと参考になるかと思います!)
7.高コレステロール血症
これはコレステロール値を測った際に
・総コレステロール220mg/dL以上
・LDLコレステロール140mg/dL以上
の場合のことを指します。
総コレステロール値よりもLDLコレステロール値の方が
心血管リスクとの関係が深いため
LDLコレステロール値の方をより重点的に見ないといけないですね。
LDLコレステロールはいわゆる悪玉コレステロールのことです。
悪玉コレステロールが原因で動脈硬化を引き起こす
といわれているほどに危険なコレステロールです・・・
8.高トリグリセリド血症
これもコレステロール値を測った際にわかりますが
トリグリセリド150 mg/dL以上
という基準があります。
これはいわゆる中性脂肪値のことで
内臓脂肪型肥満の人に多いと言われています。
9.低HDLコレステロール血症
LDLコレステロールが悪玉ならばこちらは善玉です。
その基準が
HDLコレステロール40 mg/dL未満
となっています。
特に女性が心血管疾患を起こしてしまう際の
重要な要因になると言われています。
10.メタボリックシンドローム
広告やテレビや雑誌などでもたびたび取り上げられる
メタボリックシンドロームです。
もはや太っている人=メタボみたいな印象があるので
その定義は知らない人が多いかもしれませんね。
定義としては内蔵脂肪型肥満の人で
さらに高血圧・高血糖・脂質異常症のうち
2つ以上を合併した状態のことを言います。
今まで説明してきた原因の集約版みたいな感じですね^^;
11.精神的・肉体的ストレス
現代の日本人に一番身近な原因かもしれません。
ストレスがたまることで血圧や血糖値が上がって
それが原因でどんどん連鎖していくという感じです。
11個の原因から見えてくる予防策
先程11個の原因があることを話しましたが
その中で僕が注目したいのは
7.高コレステロール
8.高トリグリセリド血症
9.低HDLコレステロール血症
の3つです!
この3つはまとめて
脂質異常症
という言われ方がされています。
脂質異常症は生活習慣の改善によって
改善することができる病気です。
ということは食生活の改善が含まれるわけですが
そこで野菜の出番というわけです^^
脂質異常症の改善にはこの栄養素が重要だ!
脂質異常症を改善するにあたって
野菜で摂れる大事な栄養素は
大きく分けて2つ細かく見ると5つです!
1.水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は脂質異常症の改善にも役立ちます!
というのも
「コレステロールが口から入る量は体内で作られる量の1/5程度」
といわれています。
そのためいかに排出できるかがポイントになってきます^^
水溶性食物繊維は有害物質を吸着して
体外に排出するように促すので
コレステロールを吸着して出してくれるわけですね!
2.抗酸化作用のある栄養素
悪玉コレステロールが基準値を超えると
動脈硬化が起こるという話は先ほどしました。
実際に動脈硬化を起こすのは活性酸素によって
酸化してしまった悪玉が原因になっています。
そのため抗酸化作用のある栄養素を摂ることで
酸化を防ぎ体外に排出することが重要になってきます^^
そこで抗酸化作用のある栄養素を以下に示していきたいと思います!
ビタミンA
お肌に関するこの記事でも言ったように
ビタミンAは肌や粘膜を正常にして
はりや潤い弾力を保つために必要な栄養素です^^
脂溶性ビタミンの仲間で油と一緒に炒めたり
油と一緒に摂取すると効率よく吸収できます!
ビタミンE
コチラも脂溶性ビタミンのうちの一つで
ビタミンAと仲間にされることが多いです。
先程出てきた肌の記事でも取り上げていますが
皮膚の生まれ変わりを促進し肌の老化を防ぐ作用があります^^
ビタミンC
ビタミンの中では一番身近であろうビタミンCですが
意外に摂取が難しい栄養素として有名です。
というのもこのビタミンCは水溶性ビタミンといい
水にも熱にも弱い性質があります^^;
(ビタミンの詳しい性質はこちらの記事にも書いています^^)
さらに一度に大量に摂ったところで
摂取後3時間ほど経つと尿と一緒に出ていくため
毎食積極的に摂りたい栄養素のうちの一つですね!
ポリフェノール
これも健康に気のある人ならよく聞くと思います^^
よくワインに多く含まれている
なんていう話をよく聞く感じがします。
ポリフェノールは植物が自分の身を太陽や紫外線
外敵や活性酸素から守るために生み出した
ある意味自己防衛的な成分です!
主には色であったり苦みやえぐ味などの
味に関連する成分の総称として使われています。
ポリフェノールは全体的に熱に強く
調理方法にはあまり気を使わなくてもよいので
温野菜などにしてたくさん摂ると効率的ですよ^^
改善のための栄養素が多く含まれている野菜はこれだ!
ということでそれぞれの栄養素ごとに
多く含まれている野菜を見ていきたいと思います!
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維が多く含まれている野菜として
納豆
オクラ
ワカメや昆布などの海藻類
(海藻は野菜じゃないような?という方はコチラの記事をお読みください)
ネバネバ系の野菜が多いイメージですよね^^
「水溶性食物繊維はネバネバ!」
を合言葉にしておけば間違わないでしょう!
ビタミンA
ビタミンAが多く含まれている野菜は以下の感じです!
モロヘイヤ
人参
シソ
上の3つが含有量が多い野菜として有名です^^
ただシソに関しては非常に栄養豊富ですが
1枚ではどうしても少なくなるので
大量に接収できるような工夫として
シソジュースなどにして摂取することがおすすめです!
ビタミンE
ビタミンEが多く含まれる野菜として以下が挙げられます!
落花生
モロヘイヤ
かぼちゃ
ここでもモロヘイヤが入っていますね^^
一回の摂取量的には落花生はあまり摂れませんが
おやつがてら食べることができるので
手軽さの面で紹介させていただきました!
かぼちゃは一回の調理でかなりのビタミンEが摂れます。
煮物にするなどしておかずに一品加えるだけでも
摂取量的にはかなりなものになりますよ!
ビタミンC
ビタミンCは果物から摂れるものだと思いがちですよね^^;
ですが野菜のビタミンCも侮れませんよ!
主な野菜としてはこんな感じです
赤ピーマン
黄ピーマン
芽キャベツ
芽キャベツはあまりお目にかかれないかもしれませんが
もし見つけた場合はぜひ食べてみてください!
赤ピーマンと黄ピーマンはビタミンCの含有量が
レモンの3倍以上もあるというビックリ野菜です(笑)
より詳しいことを言えば赤ピーマンの方が
ビタミンCの含有量が多いので
選ぶのなら赤の方を選びましょう!
ポリフェノール
ポリフェノールには先ほど言ったように
たくさんの種類がありますし
基本的にはどの野菜にも含まれています。
ただ今回はその中でもコレステロールの吸収を抑える
・ルテオリン
・ケルセチン
にフォーカスしてそれぞれ多く含まれている野菜を取り上げます!
ルテオリン
主な野菜としては以下の野菜です。
ピーマン
セロリ
春菊
それぞれ独特な味のする野菜ですね(笑)
ケルセチン
主な野菜としては以下の野菜です
タマネギ
ブロッコリー
モロヘイヤ
ここでもモロヘイヤが入ってきましたね^^
流石「野菜の王様」といわれているだけのことはある・・・
タマネギもブロッコリーも身近な野菜ですので
ぜひ積極的に摂っていきたいですね!
ブロッコリーに関してはビタミンCも豊富な野菜のうちの1つなので
ケルセチンも摂れて一石二鳥な感じがします(笑)
最後に
今回は虚血性心不全を基に脂質異常症の改善について話しました。
11個の原因があるため脂質異常症だけ変えても
他の原因があるならまた変わってきますが
何もしないまま放っておくのが一番いけません!
特に脂質異常症に関しては自覚症状が薄く
気づいたときには遅かったともなりかねないため
日々の生活習慣というものが本当に物を言います。
そのため日ごろから野菜をしっかり食べる
という習慣をつけておくことは
病気の予防にもつながりますし
突然死の可能性を少しでも下げることができます。
日々の食生活を一度見直してみて
余りにも野菜が不足しているようでしたら
積極的に野菜を摂るように変えてみてくださいね^^
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