野菜のすばらしさに気付いた小学校2年生の僕
家庭環境が野菜好きにさせたわけですが
野菜というものにすばらしさを覚えた出来事があります。
それは小学校2年生の時の話。
僕の通っていた小学校は2年生の時に必ず
年に2回野菜の栽培の授業がありました。
時期的には春から夏、夏から秋の2回です。
夏から秋にかけてはサツマイモ一択だったのですが
春から夏にかけては
・ナス
・トマト
・オクラ
の3つの中から選択という形でした。
そしてこの春から夏にかけての栽培が
僕の野菜観を変えるきっかけになるのです・・・
上の3つの中で僕が選んだ野菜は何でしょう?
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・・
正解はオクラです!
「絶対人気なかったでしょ?」
と思われるかもしれませんね。
・・・その通り!!
全然人気ありませんでした(笑)
僕のいたクラスは32人いたのですが
オクラを選んだのは僕含めてたった3人・・・
29人はポピュラーなナスかトマトでした^^;
そして実際に栽培がスタートして
辛い思いをすることになります・・・
育つスピードが・・・
育ててみて分かったのですが
オクラの成長スピードがナスやトマトに比べて遅い・・・
皆がどんどん、どんどん実をつけ
収穫してワイワイしている中で
なかなか実を結ばない僕のオクラ・・・
さらにダメージが大きかったのが
オクラを選んだ3人の中でも
僕のがより一層育つスピードが遅かったんですよね^^;
本当に同じ植物育ててるのか疑問に感じましたもん(笑)
結局収穫を迎えられたのは32人中32番目・・・
・・・ですができた実は時間がかかったからなのか
かなり大きな実に成長していました^^
そして1人だけ遅れて大喜びしながら家に持って帰り
母に頼んで和え物にしてもらいました。
その時家族の皆がすごくおいしいと言ってくれこう思いました。
「野菜を作る人って本当に苦労して作っているんだな~
なかなか時間もかかるし手間もかかるし・・・
けどそれを美味しいって言ってもらえるってこんなにうれしい事なんだ」
今まで祖父母が作ってくれた野菜を
ただ食べていただけだった僕は
この時初めて野菜を作る人の気持ちがわかりました。
自分がそうだったように育てていて心配になることがあっても
手塩にかけて育てた野菜が美味しいと言ってもらえる物に変わる。
野菜には作ってくれている人の思いが詰まっていることがわかり
なんだか暖かい気持ちになったんです^^
野菜の裏にはドラマがあって素晴らしい・・・
この野菜の栽培の経験以来僕はより一層
祖父母の作ってくれる野菜が好きになりました^^
・・・しかし
この栽培の経験の翌年転機が訪れます。
祖父の他界と毎月届く野菜のストップ
僕が小学校3年生の12月に祖父が亡くなりました。
余りにも突然でした。
まだ小学校3年生だったこともあってか不思議と
死というものが悲しいという感情がわかなかった覚えがあります。
どうしていなくなったんだろうという感じですかね・・・
また、祖父が亡くなる少し前に祖母が腰を悪くしたこともあって
以前のように野菜を作ることが困難になりました。
そのため毎月届いていた美味しい野菜も
小学校3年生の12月にストップします。
この時に改めて気付いた野菜のおいしさ
当たり前のように野菜が届いていたわけですが
その野菜が届かなくなってからあることに気づきました。
それは
送られてくる野菜は本当においしかった
ということです。
祖父母が作って送ってくれた野菜のおいしさは
スーパーで買ってくる野菜にはかなわない
ということが身に染みて分かったのです。
まさしく「似て非なるもの」でした^^;
その時はなぜ違うのかがはっきりとわかりませんでしたが
明らかに何か違うなと思っていました。
しかしなぜ違うのかは中学生になってからわかりました・・・
きっかけは「地理」の授業
野菜がおいしくないなと漠然と思っていたものの
よくわからないまま僕は中学生になっていました。
しかし僕は地理の授業で野菜がおいしくない理由が腑に落ちます。
中学校の時の社会の先生が余談が多い先生で
そのおかげもあって僕は地理が大好きになったのですが
その中である一言が耳に突き刺さりました。
「大量生産のために農薬をかなり散布している」
この話を聞いたとき
「これだ・・・!」
と思いました。
たしかにスーパーで並んでいる野菜は
スーパーに並ばせるためにも
大量かつ安定的に野菜を栽培させなければなりません。
そのため虫に食べられたり病気にならないようにするために
農薬を散布してこれらから身を守っているわけです。
そうすればきれいな野菜に仕上がりますし
大量に安定して供給することができます。
しかし薬で身をまとった野菜であることには変わりありません。
もちろん農薬を全く使わずに栽培するのは
大変な場面も出てくるのでしょうから
使うならせめて最小限であるべきだと思います。
僕の祖父母が作っていた野菜は
この農薬を殆ど使わずに愛情込めて作ったからこそ
あんなにおいしかったのだとやっと腑に落ちました。
味の変化の理由はわかったものの、この時は農家の人に直接もらう以外
安心安全な野菜を食べるということはできないと思っていました^^;
というのも僕が住んでいたところは農家があまりいないし
周りにも農家がいなかったのもあります。
そういうこともあってしょうがないものなんだなと思い
確かに味は劣るものの野菜は相変わらず好きなままだったので
そこからはあまり意識しなくなっていました。
結局そのまま時は過ぎ去り大学生に・・・
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