以前こちらの記事でコンパニオンプランツを紹介しました。
コンパニオンプランツで害虫から身を守るということをテーマに
前回の記事は書いたのですが今回は病気がテーマです。
大学生の時の僕のように人間は病気してまうわけですが
生き物である植物も病気になるんです^^;
(僕の病気エピソードはコチラ)
もちろん害虫がつくことで野菜も傷んでしまうのですが
それよりも厄介なのが病気になってしまうことです・・・
野菜の病気が蔓延してしまい、手塩にかけた野菜が全滅・・・
なんてことになるとショックも大きいですよね?
野菜が病気にかかってから早期なら治療は可能ですが
治療する場合はどうしても農薬を使わざるをえません。
せっかく家庭菜園で自分で野菜を作るのであれば
政府が農薬について隠ぺいして安全なように洗脳していますから
なるべく農薬を使わずに育てたいですよね!
そのために病気になる前に予防しようというのが
コンパニオンプランツの役割です。
この記事の目次
野菜にはどんな病気があるの?主な病気の12種類
ここでは野菜がかかってしまう主な病気を
発生状況、発生条件、症状の3つを説明しながら
12種類取り上げていきたいと思います。
写真も載せますが害虫のときよりは大丈夫な人が多いはず・・・
1.うどんこ病
(画像引用元:http://yasaitosyokubutsubyoukitaisaku.com/byoukinosyurui/udonkobyou.html#hpb-container)
発生時期:4月~11月(5~7月、9~10月に多発)
発生条件:冷涼・乾燥の気候、雨が当たらない場所
症状:
カビ菌が原因で起こる病気で、最初全体がうっすら白くなり
段々と白いものが濃くなっていき葉や花首、時には果実やへたにまで
うどん粉をまぶしたようになります。
葉の表面がカビ菌におおわれてしまうと光合成が阻害され、
葉から栄養を持っていかれるので育ちが悪くなり
味が落ちたり最悪、枯れてしまいます。
ちょっとかわいい名前ですが結構恐ろしい・・・・
2.疫病(えきびょう)
(画像引用元:http://www.sc-engei.co.jp/navi/image/b28_02k.jpg)
発生時期:5~10月(5~7月、9~10月に多発)
発生条件:低温多湿な気候、べん毛を持つ胞子が混じった泥はね
症状:
植物全体に発生し、葉や茎では水に染みているような斑点が拡大し
湿度が高い場合白いカビが生え、低いと斑点が乾燥し枯れたようになります。
実では大型の形が整ってない暗い色の病斑が現れて腐敗します。
実(み)は若いものの方が発生しやすいです。
弱いものをどんどんつぶしていくイメージですね・・・
3.モザイク病(ウィルス病)
(画像引用元:http://yasaitosyokubutsubyoukitaisaku.com/byoukinosyurui/mozaikubyou.html)
発生時期:4~11月
発生条件:アブラムシが媒介
症状:
モザイクという名前の通り発病してしまうと葉や花に
まだら模様のモザイク状の斑点ができてしまいます。
さらに株や葉が縮んだり、小さくなったり、黄色っぽくなったり
そばかすみたいな斑点ができたりと多種多様な症状が現れます。
しかも以前の記事にも書いたようにこの病気は治せません!
かかる前に何としてもですね・・・
4.灰色かび病
(画像引用元:http://yasaitosyokubutsubyoukitaisaku.com/byoukinosyurui/haiirokabibyou.html)
発生時期:3月~12月
発生条件:多湿で気温が20℃前後、梅雨時に多発
症状:
果菜類に多く見られる病気で葉や茎が溶けるように腐って
更に病気が進行すると灰色のカビがおおってしまいます。
5.軟腐病
(画像引用元:http://www.sc-engei.co.jp/navi/image/b17_03k.jpg)
発生時期:6~10月
発生条件:高温多湿な気候
症状:
たいていの植物の病気はカビが原因ですがこれは最近が原因です。
細菌が繁殖して養水分の通り道をふさいでしまうたせいで
地面に接している部分やそのすぐ上付近が腐って溶けたようになります。
おまけに細菌性の病気の特徴なのが腐敗した部分から悪臭を放つことです・・・
病気にかかってかつ悪臭を放たれたらたまったもんじゃないですね・・・
6.白さび病
(画像引用元:http://www.sc-engei.co.jp/navi/image/b10_03k.jpg)
発生時期:4~10月
発生条件:春から秋にかけての多雨の時の多湿状態
症状:
野菜の場合は特に葉で初めに白い小斑点が生じ
その部分がぷっくりと膨れてきます。
その後褐色の小斑点になって表面が破れ
黄色や赤褐色の胞子の粉末が飛び散るようになります。
本当に金属の錆のようでなんか嫌ですね・・・
しかも出てくるのは胞子という・・・
(金属ではないので当然ですがw)
7.ベト病
(画像引用元:http://yasaitosyokubutsubyoukitaisaku.com/byoukinosyurui/betobyou.html)
発生時期:5~7月、9~10月
発生条件:梅雨と秋雨時期のような低温多湿の気候
症状:
カビによる病気で、始めは葉に淡黄色の境界が不明瞭な小さな斑点ができ
症状が進んでいくと広がっていき、そして淡褐色に変化します。
地面から近いほうの葉っぱから症状が発生していき
徐々に上の葉っぱに広がっていきます。
病斑が進んでいくと黄褐色~灰白色になり病斑がつながって
一枚の葉っぱ全体に広がっていくことがあります。
葉っぱ全体にこの病変が現れると晴天が続いた日には葉がパリパリに
雨が続いて湿度が高いとべとべとになるという変わった特徴があります
(ちなみに名前の由来はこのべとべとからですよ!)
まだパリパリの方が良いですね・・・・(笑)
8.根こぶ病
(画像引用元:http://yasaitosyokubutsubyoukitaisaku.com/byoukinosyurui/nekobubyou.html)
発生時期:5月~11月
発生条件:連作した土壌、酸性で水はけの悪い土壌
症状:
アブラナ科の野菜だけに発症するカビが原因の病気です。
この病気にかかると日中は株がしおれるのに
夕方になると回復するという不思議な現象が起きます(笑)
しかし笑っている場合ではなくてそうすると
野菜の生育に大きな影響がでてしまい極端に育ちが悪くなります。
感染力が高く根こぶ病にかかった野菜をきちんと処理しなかったり
根っこの部分を残してしまうと被害は畑全体に広がります。
しかも胞子はアブラナ科の野菜がないと休眠する性質があって
最長30年間も土の中に眠り続けるという厄介者です(笑)
9.青枯病
(画像引用元:http://www.sc-engei.co.jp/navi/image/b01_01k.jpg)
発生時期:4月~9月
発生条件:夏の高温時、多湿
症状:
根から侵入した細菌が養分の上昇を妨げるため
今まで元気に育っていた野菜が急にしおれていき
最初のうちは夜間に回復するもののやがて立ち枯れを起こしてしまいます。
病気の進行がものすごく早く青々としたまま枯れるため
「青枯病」という名前が付いたくらいです・・・
急に進行してしまうのは見ていて辛いですね・・・
10.つる枯病
(画像引用元:http://yasaitosyokubutsubyoukitaisaku.com/byoukinosyurui/turukarebyou.html)
発生時期:4月~10月
発生条件:雨が多く多湿
症状:
カビによる病気で地面に近い茎の部分が灰色から黄褐色になって
段々病気が進行してくると病斑部が柔らかくなり
裂け目からヤニが出てきてしまうことがあります。
葉では葉の縁から扇状に褐色の病斑が広がり枯れていきます。
ヤニが出てくるのは驚きですね・・・
11.つる割れ病
(画像引用元:http://yasaitosyokubutsubyoukitaisaku.com/byoukinosyurui/turuwarebyou.html)
発生時期:5~10月
発生条件:ウリ科の野菜の連作による土壌の悪化
症状:
つるや葉が日中ところどころでしおれるようになってしまい
夕方回復することを繰り返したのち株全体がしおれていきます。
病気が進行していくと茎の地面に近い部分から黄褐色に変色します。
12.半身萎凋病(はんしんいちょうびょう)
(画像引用元:http://yasaitosyokubutsubyoukitaisaku.com/byoukinosyurui/hansinityoubyou.html)
発生時期:5~7月
発生条件:連作
症状:
カビが原因で発生する病気です。
春の終わりごろから夏にかけて発生する病気で名前の通り
葉や株が半分だけしおれた感じになってしまい
やがて全体が枯れていってしまいます。
半分だけ枯れるというのが何とも不思議な病気ですね・・・
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ここまで12種類見ていきましたが意外に多いのが
どこかの時間帯だけ回復すると言うことですね。
これが植物の病気の特徴の一つかもしれません・・・・
病気になった野菜って食べても大丈夫なの?
ところでここまで野菜の病気の種類について話しましたが
「病気になってしまった野菜を食べてしまったら
大変なことになるんじゃないのかな・・・」
と思う方がいるかもしれません^^;
確かにカビの一種に侵されたものとか食べて
自分の体がかびてしまいそう・・・
と思うのも無理はないかもしれません。
ですが腐った野菜を食べて体調不良になった人はいても
病気にかかった野菜を食べて体調不良になった
という例は今まで報告されていません!
というのも基本的に植物の病原菌と
人間の病原菌は別と考えられるからです^^
なので安心してください!
・・・というわけにもいきませんよね(笑)
だって病気になってしまった野菜を進んで食べたい
と思う人はなかなかいないんじゃないかと思います^^;
気持ち的にも安心して野菜を食べるためにも
病気を防がないといけないわけですが
そのためにコンパニオンプランツが役に立つということですね^^
コンパニオンプランツでどうやって病気を防ぐの?
病気の種類がわかったと思いますが
じゃあコンパニオンプランツはどうやって病気を防ぐのか
と言うことを次に話していこうと思います。
コンパニオンプランツの病気の予防方法は3つです!
その1.土壌微生物を多様に保つ
土壌には1gになんと1億個程度の微生物が住んでいると言われています。
特に微生物が多いのが腐葉土、堆肥などの有機物、
ミミズなどの土壌生物の周りや通り道
植物の根の周りなどといわれています。
その土壌微生物の種類は多種多様なのですが
植物に対して有益な微生物は非常に少ないです。
しかしそれと同様に害を与える微生物の種類も限られます。
先程も病気ごとに何が原因で病気になるかを記載しましたが
土壌微生物の中で野菜の病気の原因となるのは細菌、カビ類、ウィルスです。
種類が限られてるのに何で病気にかかってしまうのか
もしかしたら疑問に思っているかもしれませんね。
実は野菜が病気になるときというのはある特定の病原菌が一定以上に増え
野菜の根っこがそれらの菌の侵入を防御できなくなった時です。
特定の微生物が増えるのは連作をすることなどで増えると言われていますが
コンパニオンプランツを植えることで連作状態にならないようにして
土壌の微生物を多種多様にしておくことによって病気が防げます。
ちょっと難しい話だったかもしれませんが要は
たくさんの種類の土壌微生物がいれば
野菜は健康状態を保ちやすい
ということを覚えておいてください!
そのためのコンパニオンプランツです!
その2.拮抗(きっこう)微生物
抗生物質って知っていますか?
点滴の時に使われたり、2009年に放送されて大人気になった「JIN-仁-」
というドラマがありましたがその中で出てきた
「ペニシリン」という薬がありますがあれです(笑)
すごく簡単に言えば菌をやっつける薬です(笑)
その抗生物質を出すことができる植物が中にはあって
代表的なもので言えばネギ類が有名です。
ネギ類の根の表面につく特殊な菌が抗生物質を作って
連作障害の原因になる土壌内にいる病原菌を退治してくれます。
こうした微生物のことを拮抗微生物と呼びます。
その3.おとり植物
おとり植物についてこちらの記事で話していますが
基本的には同じような効果です。
例えば大根やは大根をおとりとして植えておくと
根こぶ病の病原菌の繁殖を防いでくれ死滅させます。
根こぶ病はアブラナ科のみかかる病気でしたよね?
大根を植えた後にアブラナ科の作物を育てれば大丈夫と言うことになります!
またうどん粉病を防除するためにエンバクやオオバコを近くにはやして
うどんこ病を退治してくれる菌を増やすという方法もあります。
これも一種のおとり植物といえると思います。
ヒーローみたいでかっこいいですね!
こういうの大好きです(笑)
病気から守ってくれる代表的なコンパニオンプランツ4選!
それでは病気から守ってくれるコンパニオンプランツの
代表的なものを4つ紹介していきたいと思います!
もちろん豆知識も入れますのでお楽しみに!
1.きゅうり+長ネギ
きゅうりはウリ科、長ネギはユリ科ネギ属の野菜なのですが
この組み合わせは昔から病気の防除に役立つことが知られていて
今では経験則ではなく科学的に解明されています。
どれぐらい昔からこの方法が使われているかというと
豊臣秀吉の時代から使われています!
豊臣秀吉が生きていたのが1536~1598年といわれているので
少なくとも518年前からある方法と言うことになります(笑)
どうして病気が防げるのかというと拮抗微生物である
バークホルデリア・グラジオリーという名前の細菌のおかげです。
この細菌は抗生物質を分泌することで
連作障害を引き起こす土壌病原菌を抑える働きがあります。
実際に植えるときには単にきゅうりの間に長ネギを植えるのではなく
長ネギの根ときゅうりの根が直接触れるように植えましょう。
「根と根をくっつけて植えてしまうと喧嘩して
十分な水や養分を吸収できないんじゃないの?」
と思われるかもしれませんがきゅうりは双子葉類
長ネギは単子葉類ですのであまり争いは起こりません(笑)
本当にうまくコンパニオン(共存)できているいい例ですね!
2.トマト+ニラ
この組み合わせもきゅうり長ネギの組み合わせとほぼ同じで
ネギ属の微生物の力を利用して病気から身を守ります。
「じゃあなんでトマトは長ネギじゃないの?
ネギ属ならわざわざニラを選ぶ必要ないんじゃ・・・」
と思うかもしれません。
もちろんこれには理由があって根の伸び方です!
きゅうりと長ネギのところでも言ったように
根っこが絡まってくれる方が都合がいいわけです。
きゅうりは浅く広く根を伸ばすのに対して
トマトは深く伸びる傾向にあるため根が浅い長ネギより
根が深いニラの方がいい影響を与えます。
ちなみに余談ですがニラとネギの違いが判らなくて
昔、母親に笑われたことがあります・・・(笑)
3.大根+キャベツ
これは少し特殊な例なのですが一緒に植えるものではありません。
大根を植えた後にキャベツを植えるという形をとります。
根こぶ病の話をした時に根こぶ病は
アブラナ科にしか発生しないと言いました。
実は大根もキャベツもどちらもアブラナ科の野菜ですが
大根の根っこに入ったところで病原菌が死んでしまいます。
ちなみに僕も長い間勘違いしていましたが
大根の根っこというのはあの太い部分ではなく
先端部分や側面にある細い毛みたいな根が本物です(笑)
太い部分は茎が肥大化したものなので覚えておくといいですよ!
話がそれてしまいましたがそうやって大根がおとりとなって
根こぶ病を引き起こすカビ菌を吸い取って死滅させてくれます。
お掃除屋さんという感じですね!
4.かぼちゃ+エンバク
(エンバクの画像引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%90%E3%82%AF)
このコンパニオンプランツの説明は
少し話が難しくなりそうなんですが頑張ってわかりやすく伝えます!
まずかぼちゃがかかりやすい病気の一つとしてうどん粉病が挙げられます。
うどん粉病の菌はたくさんの種類があり
ここでは説明のためうどん粉菌A,B,Cといわせてもらいます。
例えばですがうどん粉菌Aはかぼちゃ、うどん粉菌Bはきゅうり
うどん粉菌Cはエンバクというように各々感染させられる種類が決まっています。
そしてここから少し話が厄介になるのですが
うどん粉菌に寄生するアンペロマイセスという菌がいます。
(うどん粉菌を動物、アンペロマイセスは寄生虫ととらえてください)
このアンペロマイセスはいろんなうどん粉菌に寄生でき
こいつが寄生するとうどん粉菌の養分を吸い取り死滅させます。
先程うどん粉菌は特定の植物のみといいましたが
その性質を利用してかぼちゃにつくうどん粉菌に
エンバクにつくアンペロマイセスがついたうどん粉菌を感染させます。
そうすると晴れてかぼちゃのうどん粉菌が死滅するというわけです。
最後の方がなかなか厄介な話ですね・・・
要はアンペロマイセスをどんどん感染させて
うどん粉菌をやっつけてもらいましょうと言うことです(笑)
寄生虫なんて言いましたがいいやつでしたね(笑)
最後に
もちろんこれらの対策をしても病気にかかるときはかかります。
しかし農薬を使わずに病気から身を守れる可能性があるのであれば
やはり利用しない手はないんじゃないでしょうか。
最初の方に言ったように
政府は危険な農薬をあたかも安全なように言って
僕たち一般人を洗脳しようとしていますからね・・・
安全でおいしい野菜を育てるためにも
ぜひ家庭菜園をする際は挑戦してみてくださいね!
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