野菜を切って調理するときに意識してることはありますか?
「大きさはそろえなきゃね!」
「家は小さめに切っている!」
といったように各家庭でそれぞれ変わってくるのではないでしょうか?
しかし!!
さっきのセリフのように大きさを気にして切ることは多くても
それ以外を気にして切ることは少ないのではと思います^^;
「え?大きさ以外に切るとき注意することあるの?」
と突っ込みが入りそうですがあるんです^^
それはどんなことかというと
・野菜の繊維に沿って切る
または
・繊維方向に対して直角に切る
ということです!
ということで今回は
「野菜の繊維に対する切り方」
というテーマについて記事にしたいと思います^^
この記事の目次
そもそも野菜の繊維って?
「野菜の繊維」と聞いてもしかして
「食物繊維」を想像しませんでしたか(笑)
(僕は最初聞いたとき思いっきり食物繊維化と思いました・・・)
野菜に豊富に含まれている食物繊維ですが
ここでは全く関係がありません^^;
単純に「野菜の繊維」です!
「単純にって言われても・・・」
となってしまってはいけないので
野菜の繊維がわかる写真がこの写真です↓
これはたまたま冷蔵庫に残っていた
タマネギを撮ったものなんですが
なんかうっすら線みたいなものが見えますよね?
これがいわゆる野菜の繊維です^^
他の例でいうならニンジンはこんな感じ↓
出典:pegumanma.blog23.fc2.com
人参もなんかうっすら境界みたいな線が見えますよね?
野菜にはこんな感じで繊維が入っているんですが
多くの場合は葉の方向から根の方向に向かって
縦に走っているというのが特徴です^^
タマネギや人参もそうですよね?
どちらも根野菜の部類ですが
埋まっていた時を基準にして考えると
上から下に繊維が入っているということがわかります。
切り方の基本
繊維に対してどう切っていくのかという話に入る前に
野菜を切る際の包丁の使い方を先に述べておきます!
「え?そんなもの料理してたら誰でも知っているでしょ?」
と突っ込みが入りそうですが
意外にもきちんとした切り方で切っている人は少ない印象です^^;
野菜を切るときに上から押しこむようにして切っていませんか?
確かにそうやって切ると体重が乗っかり
簡単に切れるというのも事実です^^;
しかし正しい切り方としては
手前から奥に押し出すように切っていきます!
出典:http://temaeitamae.jp/top/t8/cut1/01.html
というのも野菜の組織をなるべく壊さないように
野菜を切らなければいけないのですが
上から押しこむように切ってしまうと
組織が押しつぶされてそこから灰汁や苦み成分が出ます^^;
それに刃物自体の特性として
押し込むよりも前後に動かすと切れやすい
というものがあります
これはのこぎりをイメージしてもらえたらわかるかと思いますが
のこぎりはギコギコと前後に刃を動かしますよね?
木材は固いので押し込んで切れないということもありますが
刃物の基本的な使い方が前後に刃を動かすことのいい例だと思います^^
なのでこの基本の切り方は常に意識してくださいね!
繊維に対してどう切っていくかで何が違うの?
・野菜の繊維に沿って切る
または
・繊維方向に対して直角に切る
という話が出てきました。
繊維に対してどう切るかで何が違うのか
それぞれの切り方を行うことで
どういったことが起きてくるのか述べていきます!
切り方で変わるもの
繊維に対してどう切っていくかで変わるものは
・食感
・味
です!
食感が変わる理由
繊維の多い野菜を食べると、きしきしする感じしますよね?
たとえばごぼうとかは繊維の多い野菜の代表例ですが
それだけ野菜の繊維は食感に影響してきます。
繊維に対して切る向きによって繊維の長さが変わってくるので
どっち方向に切るかによって全然食感が変わってきます^^
味が変わる理由
切る方向によって細胞の壊れ方が違うのですが
細胞が壊れてしまうとそれだけ中の成分が出てきます^^;
そうするとその成分によって味が変化してしまうというわけです。
ただしここでの味の変化というのは
切り方によって細胞が壊れにくく成分が出てこないので
灰汁や苦みが減って味の違いを感じると言うことです^^
なので物理的に甘みが増すというよりは
甘みを感じやすくなるというほうが正しいでしょう。
繊維に沿って切る
繊維に沿って切るとどうなるのでしょうか?
繊維に沿って切るということは
繊維を残した状態で切るということになるので
歯ごたえを残した切り方ともいえます^^
あとは先ほど言ったように細胞を壊しにくい切り方なので
甘みを感じやすいというメリットもあります!
繊維方向に対して垂直に切る
繊維方向に対して垂直に切るとどうなるのかというと
繊維を断ち切るわけですから成分が出てきますよね?
先程あくが出たりして味が変わると言いました。
事実タマネギなんかは繊維と垂直に切ると
硫化アリルという苦みや辛みのある成分が出てきます。
「だったら繊維方向に対して垂直に切るのはダメじゃない?」
となりそうなんですが実はこれはあくまで生食の話です^^;
生食で食べ比べればどうしても味が違ってきますが
調理して食べる分には問題ないです^^
繊維を断ち切ると言うことは歯ごたえが減って
柔らかい食感を味わえることにもなります!
切り方による適切な調理法の違い
繊維に沿うのか垂直に切るのかで
違う特徴が現れるということはわかったと思います。
ではそれぞれの良さを生かせる調理法はどういった物でしょうか?
「繊維に沿って切る」のに適した調理法
繊維を残して切ると言うことは
歯ごたえを意識する食べ方ですよね?
となると以下のような調理法が適します^^
・生で食べる(サラダや野菜スティック)
・炒め物
生で食べる
これは調理といってしまうと嘘になりますが(笑)
生で食べるサラダや野菜スティックの場合
シャキっ!とした食感が欲しいですよね^^
そのため繊維方向に沿って繊維を残したほうが
シャキっとした食感が残るためこちらの方が適しています!
(ちなみに野菜スティックについての記事も書いていますのでよかったらどうぞ^^)
それに生で食べるので灰汁はなるべく出したくないですよね^^;
炒め物
これは好みは別れるかもしれませんが
炒め物はシャキッとした食感を残したほうが
店の味っぽくなるような感じがします(笑)
そのためにも繊維に沿って切って
炒めるほうが食感が良いので適しているというわけですね^^
「繊維方向に対して垂直に切る」に適した調理法
生で食べると灰汁がきつくなって
どうしても味が劣ってしまいます^^;
ですから調理を前提として用いますが
適した調理法と言われれば以下の調理法です!
・煮物
・薬味のすりおろし
煮物
味がしみこんだ煮物は最高ですよね^^
なかなか煮物に味がしみこまないというときは
案外切り方が問題になっているかもしれませんよ!
繊維に垂直に切ることで細胞が破壊される
という話がありましたがまさしくそれを利用します。
細胞が破壊されるということは
そこに味が染み込む道しるべみたいなものができます!
繊維に沿って切った場合はどうしても
繊維が壁となってしまって染み込みづらくなります^^;
それに煮物は柔らかい食感があってこそなので
シャキッとした食感になりがちば繊維に沿う切り方より
繊維に垂直に切るほうが適しています。
薬味のすりおろし
すりおろしに繊維が関係あるのかと思うかもしれませんね^^;
それがあるんですよ!
大根やショウガなどの薬味のすりおろしとして使う場合は
香りがあったほうが薬味っぽいですよね!
そのため繊維に垂直に切ったほうが
細胞が破壊されてにおいの成分が出るので
薬味として使うのに理に適っているわけです^^
大根の辛みを抑えて食べたいのであれば
この方法はお勧めできません^^;
どうしても辛みが増してしまいますので・・・
切り方の違いを応用すると・・・
調理方法によって切り方を変える意識があれば
基本的には野菜全てに応用がききます^^
少し話が戻りますが繊維に沿うか
垂直に切るかで味覚に変化がありましたよね?
この違いを利用することで
苦手な野菜の克服
という応用を利かせられます^^
どういうことかというと
例えばピーマンが苦手な子って多いですよね?
そういうピーマンが苦手な子というのは
たいていの場合は刻んであるピーマンが苦手なことが多いです。
もちろん調理する際に刻まないといけない場面はありますが
その時に繊維に垂直に切ってしまうと
どうしても苦み成分が出てきてあの苦みが出てきます^^;
そこで繊維に沿う切り方をすることで
苦み成分を出すことを最小限に抑えてあげれば
ピーマン嫌いの子でも食べられるようになることが多いようです^^
もしお子さんがいらっしゃって
ピーマン嫌いなら繊維に沿う切り方をしてみてください!
余談ですがピーマン嫌いな子に対して
一番おいしく食べてもらおうと思ったら
丸焼きにしてしまうことです(笑)
BBQの記事でも書いたのですが
丸焼きにしたピーマンはあの苦みが嘘のようになくなるので
苦手な子でも美味しく食べてくれる可能性がより上がります!
これは刃を入れてないわけですから細胞が壊れて
苦み成分が出てくることがないからともいえます^^
最後に
普段当たり前のように野菜を切るわけですが
ちょっとの工夫で味が変わるというのも
野菜ならではの不思議なところですよね^^
いつも作るおかずがなんかマンネリ化しているな~
と思ったら案外切り方を変えると解消されるかもしれませんよ!
それとお子さんの野菜嫌いに悩まれている場合も
試してみる価値はあるんじゃないかと思います^^
一回美味しいという体験をすれば
次回以降は食べてもらえるようになるので
その第一歩を踏み出すためにも切り方に
ちょっとした工夫をしてあげましょう!
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